一般人にも真性ヲタクにもなれなかった人のブログ

中途半端な人間の気持ちが、わかるってのか…!!

自己啓発本を断捨離して売ったら、人生が変わった

今週のお題「人生に影響を与えた1冊」

 

こんにちは、アキノです。

こんな雑多なブログを書いている私ですけれど、過去、自己啓発の鬼だった時期があります。

自己啓発本は私の癒しだった

はじめて自己啓発本を手にとったのは、大学生の時のことです。ちょうど就職活動について考えはじめなければいけないのでは?という時期でした。私は何も就きたい職業もなく、どちらかというととにかく社会人になりたくなかったのです。

しかし、私の周りは大学に入る前から将来を見据えてきた人たちばかり。一方で私は、なんとか難関大学に指1本ひっかかった、プライドだけは高い女でした。自分の将来のために大学のブランドだけが必要だと、ふんわり考えていたのです。それでなんとかなるだろうと。

ただ、いざ現実を目の前にすると。未来にキラキラした希望を持つ友人たちとは違い、ほぼ欝状態になっていきました。留学や休学をしたり、勉強したくもないのに大学院に行って、親に無駄な金を払わせるのも、またプライドが許さず。(自分で払う気もしなかった)

そんな私が手にとったのは、本田健さんの本。「好きなことを仕事にする」という趣旨のものでした。

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私は夢中になって、読み…。本屋で似たような本を物色しては、買いあさり、読み…。

満足してしまったのでした。

そう、私は自己啓発本を読んでいるだけで、夢の世界にでも行ったような気分になり、癒されていたのでした。辛い現実から逃れる、良い手段だったのでしょう。

 

自己啓発本こそ、正解だった

社会人になったものの、転々と会社を移動。結局、あれほどこだわっていた4年制大学の強みなど、まったく関係のない立場になっていました。やれ、あれが有利だとかこれをすると不利だとか、考える必要はなかったのです。私はフリーターだったこともあるし、履歴書はたいした実績もないのにどんどん書くこと増えていくし。当たり前だけど、役職についたこともありません。

ただ、そんな私でも正社員としてそれなりに落ち着いた頃、なんだか自分を変えたくなったのです。で、ネットワークビジネスに手を出して、自己啓発の世界に染まっていったのです。

何が成功なのか、ぶっちゃけ心の底から成功したかったのかもわからないけど、のめりこみました。ランナーズハイみたいな感じでしょうかね。1日3時間睡眠とかで。会社が終わったら、セミナー出て、とにかく人に会いに行って、繋がり作って。

結果が出ないものだから、自分を責めて。自己啓発本のとおり、セミナーのとおりやればいいだけなのに…って。出来ない理由がわかってるんですよ。答えが書いてあるから。でも、自分の気持ちってコントロール出来ないでしょ。

結局、本当はやりたくなかったのにやってたんです。「お金」って普通に欲しいじゃないですか。贅沢したいかしたくないかって聞かれたら、したいじゃないですか。だから、そのための手段でしょ、この手段しかないでしょって納得づけて。助けてくれる人がいるもんだから、この人たちのためにもやめれないって。

頭の中の理屈でしか動いてなかったんです。で、すべての行動に対して、自分にジャッジをくだす。「だからダメなのか」「なんで私は正解がわかっているのに出来ないんだ」

今度は自己啓発本が私を裁判にかけてきたのです。毎日、毎時間、毎分、毎秒。

 

思い切って、処分してみた

スピードを落としてみると、やっと自分の本性が見えてきました。心の面にフォーカスするようになると、自分の弱い面や「本当の本当はどうなのか」という部分に、少しずつ正面から向き合えるようになってきたのです。

そして、ネットワークビジネスをやめるという決断をしました。これは、私にとっては非常に勇気のいることで。あんなにすべてをかけてやってきたことを、「諦める」なんて、もったいないし負けを意味するのではって。でも、そんな意地よりも、自分が本当に何がしたいのかを優先することにしました。

自己啓発本は当時、気づいたら部屋のかなりの面積をしめていました。本棚の前に積まれていき、中にしまわれた本が見えなくなっていたのです。

勇気をもって、今の自分に必要ないことが書かれている本は、断捨離することにしました。インターネットで調べると、バリューブックスっていうのが出てきて、ダンボールにつめて送るだけっていうから。近所の古本屋は運ぶのも面倒だし、車もないし。もういくらでもいいし、持ってってくれと。

残ったのは、1万5000円と。自己啓発本の裏に隠れていた、昔から大好きだったことの本たち。そして、妙に晴れ渡った私の心でした。


本で人生変わるっていうのは…

自分の部屋は自分の心の状態っていうのは、まさしくで。スッキリした私のところにやってきたのは、優しい話題ばかりでした。

流れのままに生きたり、好きなことをして喜ばれたり…。本当に幸せそうに生きている人ばかり、引き寄せるようになりました。ネットワークビジネスでいっぱいいっぱいになっていた頃はそれに比例するぶんだけ、お金を使っていました。無意識に何かを買って自分を癒していましたが、それもなくなったのでお金も増えました。

会社員をやめたけれど、お金は稼げています。ネットワークビジネスという手段じゃなくても、出来るんです。自分の個性に合う方法やアイディアも、やめたことによって入ってきました。もともと存在していた方法なんだけれど、ひとつの手段に固執してムキになっていると、目に入らないんです。

頑張っていた頃は、趣味も減らさないといけないと思っていたけれど、今は減らさなくても大丈夫だということがわかりました。自分に交換条件出す意味も根拠も、どこにもないんです。

それに冷静になってみると、自己啓発本の真の意味もわかってきました。根本は同じことを言っていて、それをいろんな言い方や表現をしているだけだということも。(どれが人に響くかはわからないので、それでいいと思います)

私は今も、本は買います。だけど、定期的に見定めするようにしています。「今の自分に必要か、必要でないか」ってね。そうすると、本棚にあるのは一定の量です。

捨てるのはもったいないので、私はやっぱりバリューブックスに売るんだけど(笑)。5冊からで送料無料だし、ダンボール探すのは面倒だから、紙袋にプチプチでかためて包装しちゃいます。申込したら15時までとかだけど、当日に来てくれるから、気持ちが揺らがずに済むし、早々にスッキリしちゃうし。

これね。

私は漫画も好きだから、一緒に持ってってくれるのも助かる。


そう。でね。本で人生が変わるってよく言うけれど。何と出会うかも大事かもしれないけれど、自分の周りにどんな本がどれだけあるかも大事だと思います。

そして、常にスペースを用意しておくこと。どれだけ良いものがあっても、入るところなければ来ないから。部屋にも、心にも。

空虚になったスペース。最初はちょっと何もなくて怖いかもしれないけれど、慣れたら意外に大丈夫ですよ。